コーヒーショップにて

 図書館で借りていた本の返却日が迫っていたので,時々行くコーヒーショップに行きました。ここは,ドリップコーヒーを注文すると2杯目は100円で飲めるという特典があります。実際には1杯目を飲み終わると,お腹がいっぱいになるので,注文をしたことはありませんが・・・

 本を読み始めしばらくすると1人の女性がご高齢の女性(おばあちゃん)と一緒に来店。この2人がどういう関係かは分かりませんが,親しげに会話をしながらコーヒーを注文し,女性はトイレへ行かれたようでした。その間,おばあちゃんはコーヒーを持って,席に移動されたのですが,途中でコーヒーを落としてしまったのです。そこへ戻ってこられた女性は,店員さんに謝り,それからおばあちゃんを叱り始めました。私が座っている席の後ろでのやりとりだったのですが,おばあちゃんへの注意はなかなか終わらず,耳に入ってくる言葉で胸が痛くなるほどでした。

そう言えば,2週間ぐらい前に似たような光景を見たことを思い出しました。赤ちゃんを乗せたベビーカーを押しながら,若いお母さんが足早にスーパーを歩いていました。その後から2歳ぐらいの男のが「ママー!ママー!」と叫びながら追いかけていきます。お母さんは急いでるのか,立ち止まろうとはせずに「今はムリ!」と言って,立ち去っていきました。男の子は「ママー!」と
今にも泣き出しそうな表情で追いかけていきました。

 お母さんは時間がなかったのかもしれません。もしかしたら,男の子はわがままを言っていたのかもしれません。でも,ほんのちょっとだけ立ち止まり,男の子をだっこして,話を聞いてあげるとすぐに泣き止むかもしれないのにな・・・と思うとやっぱり胸がズキズキしたのです。

コーヒーショップの女性もスーパーのお母さんも違う対応ができるちょっとした余裕があれば,自分もおばあちゃんも男の子も笑顔でその時間を過ごせたかもしれないなと思った一こまでした。そして,自分自身を振り返ると同じような事があって,娘たちとお互いにすっきりしない時間を過ごしたことを今更のように反省したのでした。何事も余裕が大事,人にも自分にも優しい自分でいたいな・・・                 Mでした。