お弁当の時間

 欲しかった本を手に入れ,読み終わった後に幸せな気持ちに・・・
本のタイトルは『お弁当の時間』 ANA機に乗った時に「翼の王国」という内誌の中のエッセイを読むのが楽しみで,そのエッセイが書籍化されたものです。

 写真家の阿部 了さんが全国を回り,色々な人のお弁当を写真に撮り,パートナーの直美さんがお弁当についてインタビューをするというスタイルで,お弁当にまつわるエトセトラを時には楽しく,時には涙を流しながらあっという間に読みました。

 ハレの日のお弁当とは違い,普段のお弁当には前の日の残りだったり,作り置きした物だったり,時には冷凍の物ですませたりといい意味で力の抜き加減にも共感しました。毎日の事となるとそれだけに力を注ぐわけにもいかないものです。

 私がこのエッセイが好きな理由は,単純に人のお弁当の中身に興味があったこともひとつですが,作る人と食べる人それぞれが相手のことを思いやり,その人のことを大事に思う気持ちが文面から伝わってくるからです。
私の拙い文章からでは,なかなかその良さを伝えきれないので,興味のある方は是非,読んでみてください。大事な人のためにお弁当を作りたい,大事な人が作ってくれたお弁当を食べたい・・・そんな気持ちになるかもしれません。

 木楽舎『おべんとうの時間』 写真 阿部 了  文 阿部 直美

 おまけ・・・たくさんの方がテレビを見てくださったようです。メールで感想をいただいたり,実際に声をかけてもらったり・・・ありがとうございました。